「エミール・ガレの生きた時代―近代生活のエレガンス」/目黒区美術館vol.2
f0098741_11204210.jpg今回のブロガー内覧会・レセプションに華麗に登場したロココお姫様!お姫様だけどドレスは自作だそうです!
急遽撮影会にも気前良く応じていただき、目線下さいの1枚。
素晴らしいドレス!盛りまくりのウィッグ!ヨーロッパの仮面舞踏会仕込みはひと味違う!

レセプションでは軽食やワインなどで歓談できるようになっていた。しかし撮影に高じてワインを二杯頂く程度で済ませてしまった。何たる社交下手の自分、。



f0098741_190225.jpgエミール・ガレ「蛙文花器」「蜻蛉文花器」1889年頃


アール・ヌーヴォーのガレとして名を馳せる前、彼に影響を与えたもう一つのスタイルはジャポニズムである。
f0098741_19134573.jpg当時、日本から輸入された八重咲きの大菊がブームとなり、菊は日本を象徴とする異国情緒溢れる花とされ観賞用として人気を高めた。また葛飾北斎を初めとする浮世絵など”ジャポニズムブーム”が起こっていた。北斎を絶賛していたガレは「北斎漫画」から、表情豊かな鳥や昆虫などの小さな生き物のスケッチを学んでいった。この花器では左足を曲げて独特のポーズをとる蛙の姿を引用している。
f0098741_2051647.jpgエミール・ガレ「菊花文花器」1900年頃

八重咲きの大菊をモチーフにした花器。
f0098741_19552829.jpgエミール・ガレ「睡蓮文花器」1890〜1920年

ジャポニズムから学ぶ一方で、このような古代エジプト美術からの表現も取り入れた。
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エミール・ガレ「草花文杯」1879年頃   /   「薊と蜉蝣(あざみとかげろう)文杯」1889年頃


f0098741_1135982.jpg展示風景



f0098741_2038865.jpgエミール・ガレ「ステンドグラス」20世紀初頭



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エミール・ガレ「セリ文ランプ」1902〜04年

ガレが本格的に電気スタンドの制作を始めたのは1902年、フランス東部ナンシーの自宅に電気が引かれた年からである。しかしその2年後の1904年にガレは亡くなってしまうので、生前に作られた電気スタンドは作品数が少ない。3色のガラスの三層被せガラスにエッチングでセリを表している。
f0098741_2155246.jpgエミール・ガレ「葡萄文ランプ」1902〜14年

光を通すことでその存在感や美しさが際立つガラスの特徴を思うと、ガレがもう少し存命だったら電気スタンド作品での傑作を多数生み出していただろうといわれている。とても残念、。
f0098741_2222287.jpgルイス・コンフォート・ティファニー「彩色花器」1900年頃

世界的有名な宝石商ティファニー創業者の息子であるルイスはアメリカのアール・ヌーヴォーを代表するガラスメーカー兼デザイナーとして活躍した。


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エミール・ガレ「プリムラ(サクラソウ)文花器」1889~90年頃  /  「オダマキ文花器」1900年頃

酸化金属を混ぜて縞模様を発色させるサリシュール技法やプラチナの小片を散らすペルルメタリック技法、ガラス表面を浮き彫りにするグラヴュール技法など、様々な技法を駆使して制作されている。


f0098741_2524162.jpg今回の目玉がこちらの花器「アルプスの薊」1900年頃。

1900年のパリ万博に「アルプスのアザミ」の名称で出品されたものと同型作品で、当時撮影されたモノクロ写真が残されているのみで、今までカラー図版が掲載されることのなかった幻の名品、とのことです。写真がイマイチで申し訳ないが、グレーからグリーンの微妙な配色が美しいです。



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ヨハン・レッツ・ヴィトヴェ工房「花器 チューリップ」1899年  /  「虹彩花器」1910年頃
ティファニーの影響を受けて虹色ガラスのジャンルで成功したボヘミやのガラス工房。アール・ヌーヴォー様式や幾何学模様(アール・デコを先取り)のガラス製品を数多く生み出した。


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ドーム兄弟「冬景色文花器」      /      「冬景色文ランプ」1900〜10年

f0098741_1251150.jpgドーム兄弟「蜻蛉文花器」1904年頃

ドーム社はナンシーのガラスメーカー。オーギュストとアントナン兄弟は父のガラス製造工場に参加、ガレのパリ万博での成功に触発されて自社でも美術工芸品としてのガラス製品を作るようになった。アール・ヌーヴォー・ナンシー派を代表する工房のひとつとなり、ガレと人気を二分した。


f0098741_12175411.jpgエミール・ガレの工房は陶器、家具、ガラス器の三分野の製品を手がけていた。そのことからそれぞれの技法を区別することなくミックスし、彼独自の技法を編み出していった。素晴らしい装飾であれば他の製品でもすぐに応用し、室内を統一されたデザインで満たそうとする点で、ロココの精神を継承している芸術家だといわれている。なるほど!


ガレの大ファンでも詳しい知識がある訳でもない自分としては、今回の展覧会はそれ程期待していた訳ではなかったが、予想を超えて非常に面白かった。自分もバッグの職人的な仕事をし、同じ地平で絵も描いていることで(ホント烏滸がましいけど)、彼のクロスオーバーなスタイルに共感するのかも知れない。こういう機会を与えて頂き大感謝でありました。

担当学芸員さんからは良いことばかり書かなくて批判を書いて下さいねと言われたんだが、文句ないです。グッズも色々あるようだし。強いてあげれば図版の題名に原題も記して欲しかったかな。そのくらいです。

「エミール・ガレの生きた時代-近代生活のエレガンス」
会期 : 2010年4月17日~2010年5月30日
時間 : 10:00~18:00
休館 : 月曜休館(ただし4月27日から5月9日までの期間は無休)
http://www.mmat.jp/event/Galle/press.htm

目黒区美術館
目黒区目黒二丁目4番36号


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by junbronson | 2010-04-23 13:45 | art
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